Google検索でも、AIが検索結果の上部でおすすめの店舗やサービスを整理して紹介する場面が増えてきました。
これまでのSEOでは「検索結果で上位に出ること」が大きな目標でしたが、これからはそれに加えて、AIが回答を作るときに自社のホームページを参考にしてくれるかどうかも重要になります。
この考え方は、AIOと呼ばれることがあります。AIOは、AI Optimizationの略として使われることが多く、AIに自社の強みやサービス内容を正しく理解してもらうためのホームページ改善だと考えると分かりやすいです。
特に地方の小規模事業者や中小企業にとって大切なのは、全国規模の大きなキーワードを無理に狙うことではありません。
自社のお客様がいる地域で、「地域名」と「サービス名」を組み合わせた検索にしっかり対応することです。
今回は、私がSMALL DXとは別に運営している英語の個別指導塾で行ったホームページ改善を例に、地域キーワードでAI検索に紹介されるようになった流れを紹介します。
AI検索に紹介された事例

今回の事例は、私が別事業として運営している、英検対策を行う英語の個別指導塾です。
実はこのホームページは、約2ヶ月前にこちらの不手際で既存データをすべて消去してしまい、そこから作り直す形でリニューアルしました。
通常であれば、ホームページを作り直した直後は検索評価が安定するまで時間がかかります。特に小規模な地域ビジネスの場合、公開してすぐに検索上位へ戻すのは簡単ではありません。
しかし、リニューアル時に地域キーワードとページ構成を意識して作り直した結果、約2ヶ月の時点ですでに狙っていたキーワードの検索上位に入り、現在は検索結果で2位に表示されるようになっています。
また「岐阜 英検対策」と検索したとき、GoogleのAIによる概要の中で、英検対策に対応している塾のひとつとして紹介されるようになりました。
もちろん、AI検索の表示は検索するタイミング、場所、端末、検索履歴などによって変わる可能性があります。毎回必ず同じ順位で表示されるものではありません。
それでも、リニューアルから約2ヶ月で検索2位に入り、さらに狙っていた地域キーワードでAIの回答内にも自社名が出るようになったことは、ホームページ改善の成果として十分に大きな変化です。
(データが全部消えたときは絶望でしたが、今から考えるとむしろ消えてよかったですね笑)
やったことは特別な裏技ではない
今回行ったことは、難しいシステムを入れたり、AI専用の特殊な設定をしたりしたわけではありません。
主に行ったのは、次の2つです。
- ›地域名を含めた狙うキーワードを決める
- ›その地域キーワードをホームページ内に自然に織り込む
- ›ホームページ全体の構成を、検索意図に合わせて見直す
つまり、AIに評価されるために何か裏技を使ったのではなく、検索する人が知りたいことに対して、ホームページ側で分かりやすく答えを用意していったということです。
一度ホームページを作り直すことになったからこそ、以前の構成をそのまま戻すのではなく、「どの地域の、どんな悩みを持つ人に見つけてもらうか」から整理し直しました。
AIOで大切なのは、AIに向けて書くことではなく、お客様が地域で探している言葉と自社の強みをホームページ上で一致させることです。
ただAIを使えばいいわけではない

ここで誤解してはいけないのは、AIを使えば自動的に検索に強いホームページができるわけではない、ということです。
AIは文章作成や構成案づくりを効率化してくれます。キーワード候補を整理したり、ページに入れるべき情報を洗い出したり、見出し案を作ったりするうえでは、とても役に立ちます。
しかし、土台になるのはあくまでSEOの基本です。
誰に向けたページなのか。どの地域で見つけてもらいたいのか。検索する人は何を知りたいのか。タイトル、見出し、本文、内部リンク、サービス説明がその意図に合っているか。
こうした基本を考えずに、AIでそれっぽい文章だけを増やしても、検索ユーザーにもAI検索にも伝わりにくいホームページになってしまいます。
大事なのは、SEOのセオリーに則ったうえで、AIを使って効率的に構築することです。
AIを使うこと自体が目的ではありません。AIをどう使って、地域のお客様に伝わるホームページを早く、分かりやすく、継続的に整えていくかが重要です。
地方の小規模事業者は全国を狙うな

地方で事業をしている小規模事業者や中小企業にとって、全国の検索順位で勝つ必要はありません。
たとえば、岐阜の英語塾が「英検対策」という全国規模のキーワードだけで上位を狙うのは簡単ではありません。全国には大手塾、教育メディア、比較サイト、教材会社など、強い競合がたくさんあります。
しかし、実際に来てほしいお客様は全国の人ではなく、通える範囲にいる地域の人です。
だからこそ、「英検対策」だけではなく、「岐阜 英検対策」「岐阜市 英検対策 塾」のように、地域名を含めたキーワードで見つけてもらうことが大切になります。
地方のホームページ集客では、全国で広く見つかることよりも、商圏内のお客様に正しく見つかることの方が重要です。
まず狙うキーワードを明確にした
最初に行ったのは、どの検索キーワードで見つけてもらいたいかを決めることです。
今回の塾では、単に「英語塾」や「個別指導」だけを狙うのではなく、「岐阜」と「英検対策」を組み合わせた具体的なニーズに注目しました。
たとえば、保護者や生徒は次のような言葉で検索する可能性があります。
- ›岐阜 英検対策
- ›岐阜市 英検対策 塾
- ›英検 個別指導 岐阜
- ›英検 面接対策 岐阜
- ›英検 ライティング 対策 岐阜
同じ英語塾でも、「英会話を楽しみたい人」と「英検に合格したい人」では、探している情報が違います。
さらに、地域の塾を探している人は、全国の情報ではなく、自分が通える範囲の情報を知りたいはずです。
だからこそ、誰に向けたページなのか、どの検索キーワードで見つけてもらいたいのかを先に決めることが重要です。
ホームページ内にキーワードを自然に入れる
次に、狙ったキーワードをホームページ内に織り込んでいきました。
ただし、キーワードを不自然に何度も詰め込むのではありません。
大切なのは、ページタイトル、見出し、本文、サービス説明、よくある質問などの中で、検索する人が使う言葉を自然に使うことです。
地域ビジネスの場合は、そこに地域名も入ります。
「英検対策に対応しています」だけでなく、「岐阜で英検対策を探している方へ」「岐阜市周辺から通いやすい英検対策の個別指導」のように、地域とサービスのつながりが分かる表現にしていきました。
たとえば、英検対策を強みにしているなら、ホームページ上でも次のような情報が分かる必要があります。
- ›何級の英検に対応しているのか
- ›小学生、中学生、高校生のどの層に対応しているのか
- ›面接対策やライティング対策まで対応しているのか
- ›個別指導なのか、集団授業なのか
- ›教室の場所や通いやすさはどうか
AIは、ホームページに書かれていないことを正確には理解できません。
自社では当たり前だと思っている地域性や強みほど、ホームページにはっきり書いておく必要があります。
ホームページ全体構成の見直し

ページを増やすだけでは、まだ不十分です。
大事なのは、ホームページ全体の構成です。
今回の改善では、トップページ、サービスページ、英検対策ページ、よくある質問、教室情報などがバラバラに存在するのではなく、関連するページ同士が自然につながるように整えました。
たとえば、トップページから英検対策ページへ移動しやすくする。英検対策ページから面接対策やライティング対策の説明へつなげる。よくある質問から問い合わせ前の不安を解消する。
このようにサイト構成を整えることで、ユーザーも迷いにくくなり、AIにもホームページ全体の専門性が伝わりやすくなります。
AI検索で紹介されるためには、単発の記事だけでなく、サイト全体でどの地域の何の専門家なのかが伝わる状態を作ることが大切です。
中小企業や店舗にも応用できる考え方
この事例は英語の個別指導塾ですが、考え方は他の業種にも応用できます。
たとえば、岐阜の小さな会社や店舗でも、次のような形でAIOを意識したホームページ改善ができます。
- ›美容室なら「岐阜 白髪ぼかし」「岐阜 メンズカット」などのページを作る
- ›整体院なら「岐阜 肩こり」「岐阜 産後骨盤矯正」などの悩み別ページを作る
- ›工務店なら「岐阜 リフォーム」「岐阜 断熱リフォーム」などの施工内容別ページを作る
- ›士業なら「岐阜 相続相談」「岐阜 会社設立」などの相談内容別ページを作る
- ›飲食店なら「岐阜 個室ランチ」「岐阜 宴会 貸切」などの利用シーン別ページを作る
どの業種でも、ポイントは同じです。
お客様が検索する言葉を想像し、その言葉に対して、ホームページ上で具体的な答えを用意します。
そのときに重要なのが、地域名です。
地域名を入れることで、全国の大きな競争から少し離れ、自社が本当に出会いたいお客様に向けたページになります。
AIOは大企業だけの話ではなく、地域の中小企業や店舗ほど取り組みやすいホームページ改善です。
AIOで注意したいこと
AIOに取り組むときは、「AIに紹介されること」だけを目的にしすぎないことも大切です。
AI検索の表示は、検索エンジン側の仕様変更やユーザー環境によって変わります。今日表示されたからといって、明日も同じ表示になるとは限りません。
また、根拠の薄い実績や、実際には対応していないサービスをホームページに書くのは逆効果です。
大切なのは、実際に提供できるサービスを、検索ユーザーに分かりやすく整理して伝えることです。
AIに選ばれるホームページは、結局のところ、人が読んでも分かりやすいホームページです。
まとめ
今回の英検対策塾の事例では、ホームページをリニューアルしてから約2ヶ月で、狙った地域キーワードの検索結果で2位に入りました。
さらに、「岐阜 英検対策」という狙った地域キーワードで、GoogleのAIによる概要にも紹介されるようになりました。
行ったことは、特別な裏技ではありません。
地域名を含めた狙うキーワードを決め、そのキーワードをホームページに自然に織り込み、SEOの基本に沿ってサイト全体の構成を整えていきました。
その結果、AIにも検索ユーザーにも、何を専門としているホームページなのかが伝わりやすくなりました。
これからのホームページ改善では、SEOだけでなく、AI検索にどう理解されるかというAIOの視点も重要になります。
まずは、自社のお客様がどんな言葉で検索しているのかを整理し、その言葉に対する答えをホームページ上に用意することから始めてみましょう。
小さな会社や店舗でも、SEOの基本を押さえ、AIを正しく使いながら地域キーワードとページ構成を整えることで、AI検索に選ばれる可能性を高めることができます。




