ChatGPTなどの生成AIは、メール作成、資料作成、議事録、問い合わせ対応、SNS投稿など、さまざまな業務で活用できます。
岐阜市の中小企業でも、まずはChatGPTからAI導入を始めたいという会社は多いはずです。
ただし、社内ルールがないまま使い始めると、情報漏えい、誤情報の利用、品質のばらつき、責任範囲の曖昧さといった問題が起きる可能性があります。
この記事では、岐阜市の会社がChatGPTを導入する前に決めておきたい社内ルールを解説します。

ChatGPT導入で社内ルールが必要な理由
ChatGPTは、誰でも簡単に使える便利なツールです。
しかし、便利だからこそ、社員ごとに使い方がばらばらになりやすい面があります。
たとえば、ある社員は顧客情報を入力してしまい、別の社員はAIの回答を確認せずに顧客へ送ってしまう、といったことが起こるかもしれません。
AI導入で大切なのは、禁止することだけを増やすのではなく、安心して使える範囲を明確にすることです。
1. 入力してはいけない情報を決める
最初に決めるべきなのは、ChatGPTに入力してはいけない情報です。
特に、次のような情報はChatGPTに入力しないルールを決めておく必要があります。
- 顧客名や個人名
- 住所、電話番号、メールアドレス
- 契約内容や取引条件
- 見積金額や原価情報
- 未公開の製品情報
- 図面、設計情報、技術ノウハウ
- 社内の人事情報
- パスワードや認証情報
業務で使う場合は、顧客名を「A社」、担当者名を「担当者」、金額を「概算金額」のように置き換える運用を決めておくと安心です。

2. 使ってよい業務範囲を決める
次に、ChatGPTをどの業務で使ってよいかを決めます。
最初からすべての業務で自由に使うのではなく、まずはリスクが低く、効果を確認しやすい業務に絞るのがおすすめです。
たとえば、次のような業務から始めやすいです。
- 社内向け文章の下書き
- メール文面のたたき台作成
- 会議メモの要約
- SNS投稿案の作成
- 社内FAQの整理
- マニュアルの構成案作成
- 求人票や採用文面の改善
一方で、契約判断、法的判断、医療や安全に関わる判断、顧客への最終回答などは、人が責任を持って確認する必要があります。
3. AIの回答をそのまま使わないルールを作る
ChatGPTの回答は、自然な文章に見えても、内容が間違っている場合があります。
そのため、社外に出す文章や顧客対応に使う場合は、必ず人が確認するルールにしましょう。
確認すべきポイントは次のとおりです。
- 事実関係が正しいか
- 顧客情報や社外秘が含まれていないか
- 自社の方針と合っているか
- 表現が失礼ではないか
- 誤解を招く断定表現がないか
- 法律、補助金、制度など最新確認が必要な内容ではないか
AIは下書きを作る道具であり、最終判断を任せるものではありません。

4. 利用するAIツールを決める
社員が各自でさまざまなAIツールを使うと、管理が難しくなります。
会社として使うツールを決め、利用範囲を共有しておくことが大切です。
たとえば、ChatGPT、Gemini、Claude、Microsoft Copilotなど、どのツールを業務利用してよいかを決めます。
有料プランを使う場合は、アカウント管理、支払い、退職時の扱い、社内データの取り扱いについても確認しておきましょう。
5. 社員向けの使い方テンプレートを用意する
ChatGPTは、質問の仕方によって回答の品質が大きく変わります。
社員が毎回ゼロから考えるのではなく、よく使う業務ごとにプロンプトのテンプレートを用意しておくと、活用が進みやすくなります。
たとえば、次のようなテンプレートです。
- 問い合わせ返信文を作るテンプレート
- 議事録を要約するテンプレート
- SNS投稿案を作るテンプレート
- 報告書の文章を整えるテンプレート
- 社内マニュアルを作るテンプレート
テンプレートがあると、社員のITスキルに差があっても、一定の品質で使いやすくなります。

6. 利用記録と改善の仕組みを作る
ChatGPT導入後は、どの業務で使ったか、どれくらい時間が短縮できたかを簡単に記録します。
細かすぎる報告は続きませんが、次のような項目だけでも十分です。
- 利用した業務
- 作成したもの
- 削減できた時間の目安
- 困った点
- 改善したいテンプレート
月1回程度、使いやすかった事例と困った事例を共有すると、社内全体の活用レベルが上がります。
岐阜市の中小企業で使いやすい最初のルール例
最初は、次のようなシンプルなルールから始めると運用しやすいです。
- 顧客名、個人情報、金額、契約内容は入力しない
- AIの回答はそのまま社外に出さない
- 社外向け文章は担当者と上長が確認する
- まずはメール、議事録、社内資料、SNS投稿案に限定する
- 困った使い方が出たら月1回見直す
完璧なルールを最初から作ろうとすると、導入が進まなくなります。
まずは小さく始め、実際の利用状況に合わせて更新していくことが大切です。
まとめ
岐阜市の会社がChatGPTを導入するなら、入力してはいけない情報、使ってよい業務範囲、確認責任、利用ツール、社員向けテンプレートを先に決めておきましょう。
社内ルールは、社員を縛るためだけのものではありません。
安心してChatGPTを業務で使うための土台です。
まずはリスクの低い業務から始め、使いながらルールを整えていくことで、AI導入を現場に定着させやすくなります。



